本屋と最近

 

先日、青山ブックセンターに行ってきた。

昔から名前だけは知っていて、あんな場所に本屋があるなんて不思議だねぇなんて思っていたが、ついに足を踏み入れた。休日のお昼に国際連合大学前のファーマーズマーケット(おしゃれ食材フリマ)をすり抜けて奥へ、そこからエスカレーターで地下へ行くとブックセンター。

休日の青山の喧騒の中に、静かで、涼しい素敵な場所を発見してしまって、2時間ぐらいうろついていた。雑誌1冊と本1冊しか買ってないが、パラ見した本は20冊ぐらいあるかもしれない。全部買って置けるほどの場所とお金はないので、涙を流しながら、申し訳ねぇと口にしながら本を置いた。嘘です。

 

本屋の好きなところは、静けさと涼しさがある程度保証されている点だ。本を買いに、見にきている人間に騒々しいやつなんてあまりいないし、冷房の効いていない暑苦しい本屋には行ったことがない。うるさい本屋も、暑い本屋もあるのだろうけどわざわざ行く気もしないし探そうともしてない。

 

あの膨大な本たちの中からこれだ!と思える1冊に出会えるのは恋人を探すようなものだけど、手にとって合わなければ置けば良いだけなので対人よりも幾分楽な作業ではある。しかし最近は本屋に行くのが面倒になるほど忙しさにまみれていたので、お目当ての商品が決まっている場合はネットで買うことも多かった。しかもネットは「この商品を見ている人はこんなのも買っています」と提示してくれる。ネットのおすすめを利用するのは音楽恋愛対人仕事探しでも同様だ。AIはすごいな。なんなら中古商品も提示してくれるものだから、「お試し」感覚で買えてしまう。面白かったら新品で手に入れる。最初ネットで買うことは易きに流れている感じがして抵抗があったが、初志貫徹ができない私は現在余裕で楽天とアマゾンを駆使している。

 

書店員の方がつくるポップアップコーナー(?)は、最高。お目当ての本が一網打尽に釣れることもある。書店の長所であり短所は、一発で本が見つけられないところだ。検索機にかけて、本棚に向かい、たくさんの本に埋もれている中から探し出す。本棚に面白そうな本があるとそこに目が行って、探すのに時間がかかる。アマゾンだと一発なんだけど、他の面白そうな本は引っかかってこない。どっちも使いこなして、大人になる。

 

先日、カラマーゾフの兄弟、白痴、罪と罰新潮文庫版を中古で一気に手に入れたため、私の積ん読タワーが港区六本木あたりに建ってそうな高さになった。私が港区タワマンに住む年収を手に入れるのが先か、積ん読タワーが高級低層マンションin広尾になるのが先か。まぁ、どっちにしろ私は葛飾区から一生逃げられない。

 

 

6月から8月は仕事が増えて、嫌な感じで忙しくなった。時間的・精神的拘束がすごく増えたような気がしていた。週1日3ヶ月間、他職場へ出向したのだが朝の早さが尋常じゃないのと、夜の遅さが病的だった。加えて、慣れない職場環境が私のホルモンバランスを崩壊させ、見た目に出るぐらい顔面と頭皮を荒らして回った。疲れすぎて夏期休暇を取るのも面倒になりスルーしたほどである。となると文章なんてインプットもアウトプットも到底できるわけない。でも精神衛生を保とうと好きなライブへは繰り出しいて、久しぶりにSONIC MANIAに参加できた。結果、30代の夜ふかしは本当に危険ということもわかった。よく乗り越えました。

 

 

ベッドを捨てて、ベッドマットのみで寝ているという意味不明な生活から早く抜け出せるよう、年末へ向けて歩いていこうと思う秋の夜長です。